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決戦用ホイール考察(SPEED 40 Clincher)

今は、wh-9000 c35をもっているのだけれど、決戦用(つまりは、ニセコと沖縄の2戦と美山くらいかな)ホイールとしては少し重いかなと思っておりまして、買い替え検討中。で、まず目をつけたフルクラムの海外レビューを翻訳したので、備忘録的に記載。なんか、今はカーボンクリンチャーの流れがあるけども、これをみるとチューブラーのほうがいいのかな、どうせレースでしか使用しないし。

 

www.bikeradar.com

 

Bike Radarの判断(4点/5点)

 FulcrumのSpeed 40は、あなた方のレースや週末のライドにおいて、すぐに武器として使える素晴らしいホイールであり、失望することはないだろう。私が指摘できることは、横風が吹いた時のハンドリングとチューブレス対応ではないことくらいである。

 長所:重量、セラミックベアリング、3Dブレーキトラック、ルックス

 短所:横風時の性能、リム穴がないにも変わらずチューブレス対応ではないこと

 こんな場合は買い:エアロを求めているが、ZippやEnveとったブランドに費やすほどの資金がない場合。

 

最新ホイールであるSpeed 40の発売に伴うリリースにおいて、フルクラムは「クリンチャーの利便性を用いて、チューブラー版から技術及びパフォーマンス両方を少しずつ引き上げることを狙っている」と述べているが、それが達成されているだろうか?

ワールドツアーでは、チューブラーホイールに利点があることは疑いようがない。タイヤビードがないために、クリンチャーよりも軽く、リムにタイヤを接させるための空気圧が必要ではないためパンク時にははるかに安全だ。一方、我々のようなその他大勢にとっては、チューブラーはすこし離れた存在であるように見える。どのようにリムへリムセメントを塗るのかといったことを知る必要があるだけでなく、もし路上でパンクしたらその日はひどい1日となるからだ。

 

Fulcrum Speed 40の概要

・リム内幅:17mm、リム外幅:24.2mm、リムハイト:40mm

・重量:1,420g (前輪:630g 、後輪:790g)

・3Diamante brake track

・USB ceramic bearings

・Undrilled tyre bed

 

 (中略。簡単に訳すと、「開封してみたら見栄えがすごくいい。赤のデカールが少し派手だけれども、もし嫌ならダークラベルもあるよ。」)

 

 二つ目に気付いたことは、リム穴がないことだ。普通ならニップルを差し込むために、リム穴をあけるのだが、フルクラム(親ブランドのカンパも同じだが)はバルブ穴からニップルを挿入し、磁石を用いてニップルをスポーク穴へと導いている。

 このことによって、通常の外部ニップルを用いてスポークのテンションを高めることができ、リムテープを不要にしている。フルクラムによれば、これがリムの強さや固さを生み出しているということだ。

 個人的に、私はチューブレスタイヤの可能性に期待している。なぜなら、チューブレスタイヤはパンク時の空気の抜け方という点、グリップや快適性を高めるための低圧走行が可能という点、そして低い転がり抵抗という点は全て私の著作でポジティブなこととして掲載しているからだ。特に、我々が直近で行った転がり抵抗のテストではかなりのチューブレスタイヤがいい結果を残している。

 リム穴が開いていないことから、チューブレスが対応可能か試してみようと決めていたが、私は2種類の高価なホイールセットを試してみようとしたわけではない。

このホイールがフルクラムのフラグシップであるミドルハイトのカーボンクリンチャーであることを考慮すれば、これは明らかに軽い。はかりで計測してみるとちょうど1,420gであり、これはZippの303NSWクリンチャーよりも5g軽い。

フルクラムは、このチューブラー版の全ての利点をSpeed 40 クリンチャーでも提供していると主張しているが、チューブラーは重量が1,213gであることを指摘しておくことも必要である。

 現在の基準に従えば、リム内幅が17mmであることは特に広いということではないが、25cのMichelin Pro4 Service Courseを装着するとタイヤがきれいに広がる。これはリムによって裏打ちされていることであり、私は 80psiでも捻じれを感じるようなことはなかった。

 

ホイールの第一印象

 転がり抵抗の数値が少ないことから、Speed 40のスピンアップは素早く、猫やネズミの素早い加速を思わせるようだった。踏み込んだときにはすぐに反応してくれる。

私は、なんのエアロ効果も数値化できていない(フルクラムからの主張も何もない)が、一般的にディープホイールに期待するであろうことと同様に、一旦27-32km/hまで速度が上がれば、そのままの回転と速度をキープすることが可能である。

エアロ形状を重視したリムを形成しようとする現在のトレンドを考慮すれば、40mmのリムハイトはかなりポイントが高く、全ての事を考えた結果だろう。(よりリムの形を円形にしたものが、一層のエアロ効果を得られ横風が吹いた時のハンドリング性のも高まるとは言われている。)

 風が吹いた時、リムに引っ張られ、ハンドルが少し取られたが、それほど激しいものでもなく、予測不可能なものでもなかったので、自分のラインを維持するのに悪戦苦闘するような印象は感じなかった。ZippのNSWやEnveのSESといったホイールは、より円形に近いため、こういった風により受ける影響はより小さい。

 フルクラムによれば、フリーハブに処理されている『Plasma』はアルミのボディを特に強固なものにし、損傷や摩耗への抵抗を高めている。また、これは同時に、原材料の薄さを最小限にすることを可能にしており、軽量さ、そして、パーツ寿命や信頼性の向上につながっている。

剛性は十分すぎるくらいだ。フロントには18本のスポーク、リアには21本のスポークが2-to-1で結線されている。これの意図はフルクラムに限定されたことではないが、 通常の結線では1本しか運搬できないものを2本のスポークで運搬することを可能にしているのだ。このことによって、より剛性の高いホイールとなり均一なスポークテンションとすることを可能にしている。

体重70kg程度の特段に重量級ライダーでなければ、(私自身は体重によってトラブルによくあうライダーではないが、)Speed 40は固く、機敏なホイールである。

 このような高い剛性や上述のプロフィールを持つホイールではあるものの、(私がテストで用いたミシュランのタイヤの影響もあるだろうが、)Speed 40は不快と感じられなかった。粗い石畳、さらには一部のグラベルから得られたことは、4時間このホイールを履いてサドルにまたがっていても、体がズタズタにされるような感覚がなかった、ということだった。

 

カーボンのブレーキング

 カーボンホイールにおけるブレーキンは過去数年に比べると劇的に改善してきているものの、悩みの種であり、現在でもアロイリムの方が全天候において優れている。

 Speed 40のリムは、USBベアリングのハブに施されているものと同様である。フルクラムの姉妹ブランドのカンパによって技術開発が進められてきたのであるが、Speed 40は3Diamanteの表面処理がなされており、カンパとフルクラムによれば、リムのブレーキ面に作用するように、先進的な技術と人工ダイヤモンドの切削処理が用いられているとのことである。

 この工程によって、非均一な積層が原因となる欠陥を排除し、特別に形成された炭素繊維上でブレーキパッドがダイレクトに作用することを可能としている。

ホイールメーカーは、いかにカーボンホイールのブレーキ性能を向上させるかということに取り組んできたし、私自身も数多くの材料処理やマビックやレイノルズのラミネート、あるいはZippのShowstopperのような溝やテクスチャの加工を見てきた。Speed 40のブレーキ面に施されている3Diamanteは、同胞される純正ブレーキパッドを用いた場合にはブレーキ力が高められ、強く握ることなくブレーキを掛けることが出来る。

 路面がウェットな場合、予想されたように、ブレーキを握った当初は何も起こらないが、一度ブレーキパッドの水が排除されれば、3Diamanteが機能し、ブレーキングは一定のものとなり、力強く働く。ちなみに、ブレーキしていることを周囲に知らせるような金きり音はならない。

 

Speed 40 vs. 他製品

Speed 40はホイール市場において、面白い立ち位置に投入されたが、EnveやZipp、さらには姉妹ブランドであるカンパから提供される類似品と似たようなとびぬけた値段付けはなされていない。

Zippの303 NSWは少しリムハイトが高く(45mm)、リムの幅もSpeedの外幅:24.2mm、内幅:17mmと比較すると、外幅:28.5mm、内幅:17.25mmとわずかに幅広い。重量は303が全体で5g 重く、1,425gである。303はディンプル状のサイドとそのリム形状によって、横風に対して優れた性能を持つ。また、我々の一員であるWarren Rossiterが「本当にアルミリムと同等の性能を持つ」と述べたgrooved brake trackも有している。しかしながら、Speedの価格が2,230ドルであるのに対して、たいていの場合Zipp 303の価格は3,100ドルである。

それから、アメリカのカーボンの専門であるEnveのSES 3.4はかなり異なっており、 前輪はリムハイト:38mm、リム幅:29.75mm 、後輪はリムハイト:42mm、リム幅:29mmである。リムハイトは似通っているが、SES3.4はかなり幅広でわずかに軽く1,416g(クリスキングのハブとセット)で、チューブレス対応である。 しかし、再度申し上げるが、価格3,200ドルである。

 最後に、フレンチブランドであるMavicのCosmic Pro Carbon SL C clincherは40mmのリムハイトを持ち、 重量1,450gでフルクラムと同様にリムの内幅17mmである。価格は,フルクラムに対抗できそうな2,199.9ドルである。

フルクラムには40mmのリムハイトを持つもうひとつのホイールとして、Racing Quattro Carbonがあり、価格は1,399ドルである。このホイールはSpeed 40にかなり似ているが、本当に異なる部分は、クアトロについては。3Kカーボンよりも単方向なカーボン繊維で仕上げられており、前輪にカーボンハブのシェルを持たず、さらにはUSBベアリングでないことである。これらのことによって、クアトロは135g重い、1,550gとなっている。この差があるのに、そこまで安くはないだろう。

 

Speed 40のまとめ

FulcrumのSpeed 40はハイエンドホイール市場の面白い立ち位置に投入された。フラグシップとして高いパフォーマンスを持つものの、レースシュチエ―ションでも完璧な快適性を有し、それにもかかわらずそこまで高価ではない。

 このホイールは、軽く、剛性があり、よく転がり、ウェットコンディション及びドライコンディションのどちらでもブレーキがよく機能する。見栄えもかなりいい。本当に雄一の文句としては、わずかながら風によるハンドリングへの影響を感じたことと、リム穴がないにも関わらずチューブレス対応ではないことである。私は、これに関していえば機会損失であると思う。

 フルクラムの商品レンジにおける立ち位置を考慮すれば、CULTベアリングを搭載しないという決定は失敗のようにも最初は思われたが、USBベアリングでもかなり滑らかであり、私が思うにこの決定によってコストを削ることが出来ているのだと思う。

 さて、Speed 40はチューブラー版の全ての技術とパフォーマンスを実際に提供してくれるのだろうか?これは、「 Yes」であり「No」だ。仕様書上では、チューブラーはより軽くUSBベアリングよりも滑らかなCULTベアリングを搭載している。また、クリンチャーはリムに接するための空気圧のために、チューブラーにはかなわない。しかしながら、Speedは美しく乗ることが出来、乗り手がレースで使用するかグループライドに使用するかにかかわらず、同じ乗り手ならばかなり近いパフォーマンスを生み出すことができる。